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  Sato Keijiro and Emily Dickinson


Sato Keijiro and Emily Dickinson

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                   佐藤慶次郎とエミリー・ディキンスン  Sato Keijiro and Emily Dickinson 

 
 

私がそうとわかる前に彼を手探りしていた
無名の神聖な必要から
神の予示したこの食べ物のために
ほかのすべての恵みは突然わら同然になった
他の人が口にすれば撥ねつけあざ笑わらうようなもの-
でも 私は心の中で思うのだけれど
それを清めることができるなら
育ちゆくたった一つの食べ物になると

エミリー・ディキンスン (1555番)

 

I groped for him before I knew
With solemn nameless need
All other bounty sudden chaff
For this foreshadowed Food
Which others taste and spurn and sneer —
Though I within suppose
That consecrated it could be
The only Food that grows


Emily Dickinson (1555 )

 
  
 
   
56.10.20 ~56.10.28


 


 91ページ                                                  






 

imp!
佛教、ことに禅佛教における叙述について、それと、E.D.の叙述が意味的に重なるということを、読者がおのづから納得するような解析を与えること。そのことを、禅佛教の修行の過程、即ち意識並びに認識の変革の過程と、E.D.の内的遍歴の過程とを比較照合しつつ、その両者の過程の相似を、読者に納得させる。その比較照合を、意味のレベルにおいてだけでなく、その実存的内容の相似性について論理的に論証すること。

E.D.の叙述を
囗囗二字不明することになるか?
すなわち、E.D.の叙述内容を禅佛教の立場で分析し、その分析の妥当性を、その作品の叙述と関わりあって、相互の分析がより明確になるようなE.D.の他の作品を分析することで論証する。




 
 
 

 92ページ                                                
 
 






    
“遍身是手眼”
・81-85 の 81ページ 参照
一切法を手眼として生きるもの
尽十方界一顆明珠・31-35 の 32ページ 参照
尽十方界を“一”におさめるもの。
“一即多・多即一”
尽十方世界是箇真実人体・81-85 の 81ページ 参照

人間にとって、“実存的真実”が真実なのである。
佛祖の言葉は、その達成した“実存的真実”の表現である。
“幻想”とは、“実存的真実”という意味において、人間の真実である。
人間の“実存的真実”たる“幻想”の内容は、考え方の枠の変更に応じて、変化する。
このことが、
(以下記載なし)



 
 
 

 93ページ                                                    
 
 
 
 




 

  

[Stranger のPhysiognomy
いわば、これがE.D.の詩作の主題である。
そのFaceは、無相であり、そのVoiceSilenceである。
Object Absolute-is nought (P‐1071編者)
Perfect Communication / is heard of none (P-
1681編者)である。
そのようなものをどのように把握するか?
その営為が〝Physiognomy″ である。それは、意識としては、“なにもない(もの)思い出”の如きものとして表現されている。“なにもない思い出”を、人はどのように思い浮かべることができるのか?(思量底の不思量→不思量底の思量)・ 1 - 5 の 2ページ 注欄参照



[*1 長空不礙白雲飛]
長空-Empty the Hearts
白雲飛-loosed Spirit (“能動的無”)


 
   
 

  94ページ                                              
 























  (Knee-Me-Bee)  →

 
“立ち去ったBird” をたずねての遍歴。これは、求道のプロセスを劇的に取扱うための意図的なひとつの状況設定であるともいえる。
“立ち去った Bird を愛人に見立てれば、それは特異な内容を示すロマンスとなる。又、はじめから“なにもないもの”に対して“立ち去った Bird -恋人-”という設定を与えて、求道の遍歴における内的プロセスの表現を、イマジナティブに展開することができる。“お互いに離れていた方がよい(P-1612編者という叙述は、別れた(あるいは失った)恋人に対する、人間の恋愛のレベルにおける発想ではないということは、その恋人が〝myself″ ないしはCircumference-An ignorance, not of customs- の背后(まま)に自分の行為の意志主体としてその存在を想像(假定)した-信じた-非我である、ということを論証すればよいわけである。いづれにしても、〝Lover″ とは何かを、先ず見定めることが必要である。

〝When a Lover is a Begger″(P-1314編者)の〝Lover″ を〝a single clover plank″(P-1343編者)であるとすることは可能である。それは、〝Knee-Body-″  の〝Lover″ である。そして〝When a lover is an Owner″ とは、〝Plank″ 〝Freight of Wind″ を assume したところであろう。要するに Knee(=Body) の Lover である〝Plank″ が〝Wind″ に対して〝Owner″ となったと解し得る。
この〝Knee″ とは〝Plank″ をいわば〝covet″ しているものである。それを〝That dares to covet thee″ とすれば〝Knee″ とは(P-1620編者)の〝hollowed Knight(下記95ページ参照)である。

A single human Heart (soul)
A single Clover Plank


      








← 次項参照 




 

 95ページ                                                 
 
 
“A sudden Fright of Wind
 →

assumes”            


“A sudden Fright of Wind assumes”
        ↑
これは“からっぽ”になることではないか?
それは、〝Capsule of wind″ であり、〝Bubble″ ではないか?






Circumference thou Bride of Awe   ←
Possessing thou shalt be
Possessed by every hallowed Knight
That dares to covet thee   (P-16
20
(・11-15 の12ページ参照)

When a Lover is a Beggar
‥‥
Knee
When a Lover is an Owner
       
↑       ↑
 
 Bride of Awe   Possessing
        
(編者挿入)
Bread of Heaven‥‥」(P-
1314編者


〝Bride″ 〝Bird″ とは、神を畏れるBrain であろう。あるいは、神に nominate された Brain ということか?〝When a Lover is a Begger″ という叙述から考えると、〝Awe″ Lover ではない。しかし、Knee から見ると Bride Lover でも、Bride から考えると Awe Lover なのかもしれない。この構造を Sue Austin(Awe) Emily の間の三角関係として見ることもできるわけである。


前項参照
Range from a single human Heart
To Two — not any more —
 (P-1612編者)
  ↑
〝Range ‥‥To Two″
これは“はなれていた方が良い”ということの意味であろう。


*2 発菩提心
(P-1555 )
I groped for him before I knew
With solemn nameless need
‥‥






〝a single Clover Plank″(P-1343)

Bee

Plank   P-lank
(P-1670)
「‥‥
I came upon a Worm
Pink, lank and warm 」

lank:

①まっすぐで柔らかい、縮れ毛でない
②(植物が)ひょろ長い(long grass
③やせた、やせ細った、ほっそりした
          ↑
       〝narrow″
     (lean, gaunt, thin)


(P-1550) c.1882
The pattern of the sun
Can fit but him alone
For
sheen must have a Disk
To be a sun —
    
    無相


  































(P-1071)
Perception of an object costs
Precise the Object's loss —
Perception in itself a Gain
Replying to its Price —

The Object Absolute — is nought —
Perception sets it fair
And then upbraids a Perfectness
That situates so far —



(P-1681)
Speech is one symptom of Affection
And Silence one —
The perfectest communication
Is heard of none —


Exists and its indorsement
Is had within —
Behold, said the Apostle,
Yet had not seen!



*1 長空不礙白雲飛
『正法眼蔵』 仏向上事巻
 石頭無際大師の会(え)に、天皇寺の道悟禅師とふ、如何是仏法大意(しゅおしぶっぽうたいい)《如何ならんか、是れ仏法の大意》。師云く、不得不知(ふてふち)《知らざるを得ず》。道悟云く、向上更有転処也無(こうじょうかんうてんしょやむ)《向上更に転処有りや否や》。師云く、長空不礙白雲飛(ちようくうふげはくうんひ)《長空白雲の飛ぶを礙せず》。いはく、石頭は曹谿の二世なり。天皇寺の道悟和尚は薬山の師弟なり。あるときとふ。いかならんか仏法大意。この問は、初心晩学の所堪(しょたん)にあらざるなり、大意をきかば大意を会取(ういしゅ)しつべき時節にいふなり。


礙 妨げるの意味

(P-1612)
The Auctioneer of Parting
His "Going, going, gone"
Shouts even from the Crucifix,
And brings his Hammer down —
He only sells the Wilderness,
The prices of Despair
Range from a single human Heart
To Two — not any more —



(P-1314)
When a Lover is a Beggar

Abject is his
Knee
When a Lover is an Owner
Different is he —

What he begged is then the Beggar —
Oh disparity —
Bread of Heaven resents bestowal
Like an obloquy — Fortune, with two so knit to thee!



(P-1670)
In Winter in my Room
I came upon a Worm —
Pink, lank and warm

But as he was a worm
And worms presume
Not quite with him at home —
Secured him by a string
To something neighboring
And went along.

A Trifle afterward
A thing occurred
I'd not believe it if I heard
But state with creeping blood —
A snake with mottles rare
Surveyed my chamber floor
In feature as the worm before
But ringed with power —

The very string with which



(P-1555)
I groped for him before I knew
With solemn nameless need

All other bounty sudden chaff
For this foreshadowed Food
Which others taste and spurn and sneer —
Though I within suppose
That consecrated it could be
The only Food that grows








*2 発菩提心
『正法眼蔵』 発菩提心巻
おほよそ発菩提心の因縁、ほかより拈来せず、菩提心を拈来して発心するなり。菩提心を拈来するといふは、一茎草を拈じて造仏し、無根樹を拈じて造経するなり。いさごをもて供仏し、漿をもて供仏するなり。一摶(たん)の食を衆生にほどこし、五茎の花を如来にたてまつるなり。他のすすめによりて片善を修し、摩に嬈(ねう)せられて礼仏する、また発菩提心なり。
   

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